東大生英検一級ホルダーが考える、初心者からの英文解釈勉強ステップ

 皆さん、こんにちは!優です!今日は、「現役東大生英検一級ホルダーが考える、初心者からの英文解釈勉強ステップ」と言う記事を書きたいと思います。本記事では、英語初学者がどのような参考書を用いて、どのような順序で勉強を進めていけば良いのか、ということを解説します。また、中上級者の方にとっても、中級、上級ステップの内容は有益となっております。なお、ここであげる参考書は僕が各ステップで根幹にすべきだと考えるテキストであり、習熟度に応じて各ステップに応じた別の参考書を追加する必要もあるかと思います。また別の記事でどんどんオススメ参考書を紹介していくので安心してくださいね!

 

 なお、ここで紹介するステップは決して楽なものではありません。しかし、ちゃんとした英語力を身に着けるための最短ステップではあります。近頃は、「楽に楽に勉強する」ということを宣伝文句にした商品がよく流行っていますね。僕は、それらの商品の価値がないとは決して思いません。各人にとってどれだけ英語をものにしたいかという想いの強さは異なるからです。しかし、やはり洋書を読みたい!だとか、英検一級が欲しい!といったように英語を極めたいのであれば、そのような商品は時間の無駄だとは思いませんがお金の無駄だと思います。

 さらに、ここでは主に学参を参考書として挙げています。なぜ学参かという理由はいろいろあります。まずは僕自身がそうやって学んできたから。僕は海外経験はありませんし、この記事を読んでくださっている多くの人もないはずです。僕たちは自然には文法を習得できないのです。だからしっかりした参考書で腰を据えて学ぶ必要があります。

 また、学参は内容の充実度に対するコストパフォーマンスが最高です。「英語のセンスを磨く」

など、一般書にも良い本はありますし、いづれ紹介したいと思いますが、一般に一般書は内容があまり濃くない上、値段も高めです。

 社会人となるとなかなか学参コーナーには行きづらいですが、そこは我慢して頑張りましょう!中高生の時に読んでおけばよかったと思えるような内容が満載ですよ!

 

 では早速、第1ステップ(初級レベル)

 「チャート式 基礎からの新々総合英語」

こちらは英文法書となります。いわゆる網羅系の参考書で必要な英文法の知識はこれにだいたい詰まっています。他にも網羅系の参考書としては「フォレスト」や「1億人の英文法」などがありますが、僕はチャート式を推します。理由は「フォレスト」や「1億人の英文法」は「チャート式」に比べ網羅性が低いからです。確かに、前者の参考書の方が解説は丁寧ですが、前者の参考書のみでは困ったときに参照するものとしては不十分で、結局「チャート式」または、それ以上に高級な「英文法解説(江川泰一郎)」などが必要になってくるからです。チャート式は分厚いので初心者の方は嫌だなぁ。。。と思われるかもしれませんが、これは「黙ってやれ!」です(笑)チャート式を一通りやれば、まず英文法で知らないことはなくなるので、頑張ってください!!一度始めたら、他の参考書に浮気しちゃダメですよ?!(笑)フォレスト、一億、チャート、全て僕は読んだ上でこの記事を書いているので信用してください。
 
 また、チャート式だけでは読むだけの勉強になってしまうので、練習用の教材として「今井の英文法教室」
を使用します。この教材の解説はかなり分かりやすく、丁寧なものなので、「チャート式」で大方の理解をし、この教材でその理解をブラッシュアップしましょう!
 
第2ステップ(中級レベル)
 第2ステップでは、とにかく英文解釈の経験を積んでもらいます。実地訓練というやつです。英文解釈の参考書には、元ネタとなる英文の叡智が詰まった部分が引用されているので、きっと楽しみながら取り組めますよ!
まずは「ポレポレ」です!

西氏はスキャンダルで話題になりましたが、この参考書の良さは本物です。

続いて、「英文和訳演習」シリーズ

 

 

受験業界ではかなり有名な伊藤和夫氏の著作です。入門編はお好みで、初級編から始めてもオッケーです。上級編もありますが、この段階では必要ありません。このシリーズは伊藤氏の誤訳例に対するコメントが秀逸で楽しく学べると思います。

そして「英文読解の透視図」をキメましょう!

この参考書も「ポレポレ」と同様の形式で解説が進んでいきます。すなわち、英文があってそれに対する解説が続くという形式です。

 

最後に「ディスコースマーカー英文読解」に移りましょう!

 

この参考書では、所謂英文情報構造について触れられています。説得力のある英文を書くためにはある一定の「型」があり、逆にその「型」を熟知していれば英文の内容を正確に読み取ることができる、というコンセプトの本で、僕はこの本を全ての方々にオススメします!この参考書をやれば英文の読み方というものが身につき、それに伴って読む速度も上がるはずです!洋書等まとまった文章を読みたい人、東大の要約問題で得点したい人には特に有効です!

 英語学習全てに言えることですが、あまり考えすぎないでください。時にはそういうものだという風な納得の仕方も必要になります。また、特にこの段階での注意点なんですが、自分の力で問題であげられている英文の和訳を行う必要はありません。時間の無駄なので。勉強の仕方としては、まず英文を読み、頭の中で「こんな感じかな?」と考える。ここは重要です。なぜなら、ここで自分なりの解答を少しは考えておかないと、解説を読んでも自分の解釈のどこがまずかったのかがわからないからです。ただ、わざわざ紙に和訳を書く必要はありません。

 

 この第2ステップまでで基本的に英文解釈力は十分ついていると言えます。大学入試のレベルで言えば、大阪大学は突破できます。京都大学まではあと一歩という感じです。

 

第3ステップ(上級編)

 このステップでは英文解釈においてさらなる高みを目指す人が読むべき参考書を少しあげます。今まであげてきたものは「やるべき」ものでしたが、ここからは「好きならやったら面白いよ」というものです。したがって、多すぎて全てを網羅的にあげることはできません。(笑)

 

 まずは「英文解体新書」

この参考書では様々なメディアや文学作品からの英文の抜粋が解説されています。さらに英文の情報構造についての言及もあり、かなり知的好奇心が刺激される内容となっています。

さらに「英語のセンスを磨く」

 

 前者は様々なソースからの抜粋、後者の実践編ではヘンリー・ジェイムズの短編を一編読みます。後者の短編はなかなか難しく、古い表現もあったため僕自身もよくわからない部分がありましたが、それ以上に学びになった部分がたくさんありました。

 

 今回はこのくらいにしておきます。みなさん、まずは中級編まで終わらせてみてください。膨大な時間がかかるかと思いますが、中級編まで行けば英文解釈に関して英検一級レベルと準一級レベルの間くらいになりますよ!!では、good luck!